創世記13章1~18節「目を上げて見る」

創世記 13:14,15  ロトがアブラムと別れて後、主はアブラムに仰せられた。「さあ、目を上げて、あなたがいる所から北と南、東と西を見渡しなさい。 わたしは、あなたが見渡しているこの地全部を、永久にあなたとあなたの子孫とに与えよう。 

ロトが目を上げて見たものは、「主の園のように、またエジプトの地のように、どこもよく潤っていた」ヨルダンの低地でした。目を上げたのにロトの目に入ったのは、上にある天ではなく、下にある地上の楽園でした。それはつかの間の豊かな生活を楽しむことができた、あのなつかしいエジプトの地のようでした。エデンの園のようでもあったと書かれています。

それに対して、アブラハムは、エジプトからベテルに帰り、礼拝の原点に立ち返っていました。アブラハムもロトと同じように目を上げますが、見たものは、神の目に見えない約束でした。地上では足の踏み場となるだけの相続財産も与えられなかった(使徒7:5)アブラハムですが、はるか先に神の約束を信仰によって見て、そしてあこがれていました。

ロトが目を上げて見たものは、エデンの園のように彼の肉の目には見えた地上の楽園ソドムとゴモラアブラハムが目を上げて見たものは「さらにすぐれた故郷、すなわち天の故郷」(ヘブル11:16)でした。あまりにも違います。心が慕ってあこがれているものが何であるかで、全く見えるものが違ってきます。今日、目を見上げたとき、私が見ているものは何だったか、見直してみます。