創世記44章1節~34節「どうか自分をあの子の身代わりに」

創世記 44:33  ですから、どうか今、このしもべを、あの子の代わりに、あなたさまの奴隷としてとどめ、あの子を兄弟たちと帰らせてください。

末の弟ベニヤミンを救い出さなければ、父ヤコブがショックで死んでしまう。

しかし、ベニヤミンは銀の杯を盗んだ罪の罰を受けなければならない。

ベニヤミンが罪の刑罰を受けることと、ベニヤミンを救出することは、両立しません。

ユダはジレンマに苦しんだ末、ついに自分が身代わりになると申し出ます。

「お前はモーセの律法を守るのか、それとも、姦淫の女を救い出すのか」とパリサイ人に問い詰められたキリストと同じです。

このときキリストは、モーセの律法にしたがって姦淫の女が受けるべき死刑を代わりに自分がお受けになることで、律法の要求を全うしながら、姦淫の女を救い出されました。

ユダはキリストの姿を映し出します。エジプトの宰相に扮したヨセフはどんな気持ちで、ユダの身代わりの申し出を聞いたのでしょう。胸がしめつけられる思いです。