創世記14章17~24節「サレムの王メルキデゼクとソドムの王」

創世記14:18,19  その時、サレムの王メルキゼデクはパンとぶどう酒とを持ってきた。彼はいと高き神の祭司である。 彼はアブラムを祝福して言った、「願わくは天地の主なるいと高き神が、アブラムを祝福されるように。 

創世記14:22,23  アブラムはソドムの王に言った、「天地の主なるいと高き神、主に手をあげて、わたしは誓います。わたしは糸一本でも、くつひも一本でも、あなたのものは何にも受けません。アブラムを富ませたのはわたしだと、あなたが言わないように。 

アブラハムはロトを救出した後、サレムの王メルキゼデクソドムの王がアブラハムを出迎えます。メルキゼデクは、義の王であり、平和(シャローム)の王であり、祭司であるキリストを表します(ヘブル7章)。一方、ソドムの王は、よこしまで快楽を好んだこの世の王です。

メルキゼデクがアブラハムに持ってきたのはイエス・キリストの裂かれた体と流された血を表す「パンとぶどう酒」です。一方、ソドムの王がアブラハムに受け取るようにと勧めたものは戦利品であるこの世の財産です。

アブラハムは、御国の王メルキゼデク(キリスト)から祝福を受けることを選び取り、この世のソドムの王から富を受け取ることをはっきりと拒みました。ソドムの王は、信仰の勝利を収めたアブラハムの耳元でささやくサタンの誘惑の声のようです。

マタイ 4:8-10  次に悪魔は、イエスを非常に高い山に連れて行き、この世のすべての国々とその栄華とを見せて言った、「もしあなたが、ひれ伏してわたしを拝むなら、これらのものを皆あなたにあげましょう」。するとイエスは彼に言われた、「サタンよ、退け。『主なるあなたの神を拝し、ただ神にのみ仕えよ』と書いてある」。

私たちにはソドムの王(この世)の栄誉を欲しがる誘惑があります。わたしは糸一本でも、くつひも一本でも、あなたのものは何にも受けません。」とはっきりと断ることができるかどうか、人の栄誉よりも神からの栄誉を愛しているかどうか、心が探られました。