創世記7章「主は、彼のうしろの戸を閉ざされた。」

創世記 7:12  そして、大雨は、四十日四十夜、地の上に降った。 

13  ちょうどその同じ日に、ノアは、ノアの息子たちセム、ハム、ヤペテ、またノアの妻と息子たちの三人の妻といっしょに箱舟にはいった。 

16  はいったものは、すべての肉なるものの雄と雌であって、神がノアに命じられたとおりであった。それから、主は、彼のうしろの戸を閉ざされた。 

ノアにとって四十日四十夜はどのような経験だったのか、聖書には書かれていません。モーセにとってもエリアにとってもイエスにとっても四十日四十夜は孤独に神と向き合う真剣勝負の時間と場所だったと思います。

主が、箱舟の戸を外から閉じたとき、外からも内からも二度と戸を開けることはできませんでした。四十日四十夜、ノアは箱舟の中にいながら、大洪水から逃げ惑う親戚、友人、知り合いの叫び声、箱舟の戸を叩いて助けを求める狂ったような声を聞いたに違いありません。ノアは戸を開けたくても開けることができませんでした。ノアはどんなに苦しい思いでこの四十日四十夜を過ごしたのか。神の大洪水の裁きに立ち会ったノアは、罪人を愛しながらも罪を裁かなくはならなかった愛であると同時に義である神の心境に、自分の心と考えを一致させなければならない孤独で辛い四十日四十夜の信仰の 闘いを箱舟の中で経験したのだろうと思いました。

十字架の福音を伝えるとき、神の愛が語られると同時に、世を罪に定めることにもなります。「主は、彼のうしろの戸を閉ざされた。」というみことばに厳粛な気持ちにさせられました。

ヘブル 11:7  信仰によって、ノアは、…その箱舟によって、世の罪を定め、信仰による義を相続する者となりました。