創世記 47:25 すると彼らは言った。「あなたさまは私たちを生かしてくださいました。私たちは、あなたのお恵みをいただいてパロの奴隷となりましょう。」
エジプト人は、非常に厳しいききんの末、すべての金を使い果たし、家畜も手放し、土地もパロに売り渡し、土地を借りて農作物をパロに納める小作人に成り下がりました。
エジプトの宰相ヨセフは、民の弱みにつけこんで強奪する者のように見えますが、エジプト人は「あなたは私たちの命を救ってくださった」と感謝します。しかも、喜んであなたの奴隷となりましょうと申し出ます。
口語訳は「どうかわが主の前に恵みを得させてください」と訳します。これは「しかし、ノアは主の前に恵みを得た。」(創6:8)と同じ言葉です。
エジプト人が貧困と飢餓の中で見たヨセフ(=キリスト)の恵み。地上の宝や富ではなく、天にある宝を彼らも見たのだと思います。
私たちも、神の前に差し出すものがなくなったとき(いや最初から何も差し出すものがないのですが)、ただ体を投げ出して、「喜んであなたのしもべとなります。あなたの前に恵みを得させてください」と心から願うようになります。握っているものを手放して、そうなりたいです。