そのようなわけで、イエスは、ラザロが病んでいることを聞かれたときも、そのおられた所になお二日とどまられた。(ヨハネ十一章六節)
この聖書の箇所は読む者に戸惑いを感じさせる。愛する者の病気の知らせを聞いて駆けつけない者はいない。しかし、主イエスはなお二日同じ場所にとどまり、ラザロが確実に死へと向かうのを待たれた。 「イエスは涙を流された」――聖書の最も短い一節(英語ではわずかに二語)は、このラザロのために書かれた。主は、ラザロが眠る墓地に向かい、悲しみに沈み、何を見られたのか? 著者はイエスの涙の因(もと)を解き明かす。 |